巨人軍の2023年ドラフトを予測する前に2023年シーズンの成績を振り返りたいと思います。
※個人成績の各選手の年齢は2024年4月1日時点の年齢です。
巨人 | 1位 球団 | 6位 球団 | |
勝利率 | 4位 .504 | 阪神 .616 | 中日 .406 |
得点 | 3位 523 | 阪神 555 | 中日 390 |
打率 | 1位 .252 | – | 中日 .234 |
本塁打 | 1位 164 | – | 中日 71 |
盗塁 | 4位 48 | 阪神 79 | DeNA 33 |
失点 | 4位 507 | 阪神 424 | ヤクルト 567 |
防御率 | 5位 3.39 | 阪神 2.66 | ヤクルト 3.66 |
失策 | 1位 54 | – | 阪神 85 |
先発投手
貯金を作れた先発投手は、戸郷 翔征選手(12勝5敗)、山﨑 伊織選手(10勝5敗)、グリフィン選手(6勝5敗)の3選手のみ。
右腕投手
■ 期待以上の活躍 ■
山﨑選手は、春季キャンプでのコンディション不良があったものの、4月には1軍に昇格、その後はローテーションを守り、自身初の二桁勝利をあげた。
■ 期待通りの活躍 ■
戸郷選手は、完投勝利4、完封勝利2とシーズンを通して、エースとして投手陣を牽引した。
■ 来シーズンに期待 ■
2年目の赤星 優志選手は、4月、5月に6試合登板し防御率6.14(0勝4敗)で2軍に降格となったが、1軍に昇格した8月以降は6試合登板し防御率1.36(5勝1敗)QSも5。今シーズンの通算は、12試合で防御率3.39(5勝5敗)だが、後半戦だけを見れば、上記2選手に劣らない活躍を魅せた。
新人(2022年育成1位)の松井 颯選手も5月に支配下登録され3試合先発し1勝を挙げた。今シーズンは2軍中心となったが、2軍では16試合登板し、防御率2.04(8勝2敗)来シーズンは先発の一角として期待したい。
■ ファームの星 ■
1軍での登板はないものの、2021年育成7位の京本 眞選手(20歳)がファームで15試合登板し、防御率2.36(5勝4敗)と飛躍の年となった。来季は支配下登録されるか!?
■ 来シーズンは挽回を ■
絶対的なエースだった菅野 智之選手が年齢的な衰えを感じさせるシシーズンとなった。コンディション不良もあり1軍での登板は6月に入ってからとなり14試合登板し防御率3.36(4勝8敗)。プロ11年間で2回目(1回目は2021年6勝7敗)の負け越しとなった。
飛躍が期待された堀田 賢慎選手(22歳)は、ファームでも防御率6.30と春季キャンプでのコンディション不良もあり結果を残すことができなかった。同じく毎年チャンスを与えられている直江 大輔投手(23歳)も1軍での先発登板がなく、ファームでも22試合(先発11)に登板し、防御率3.84(4勝4敗)と期待に応えることができなかった。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | QS | 勝 | 負 |
戸郷 翔征 | 23 | 2.38 | 24 24 | 17 | 12 | 5 |
山﨑 伊織 | 25 | 2.72 | 23 23 | 18 | 10 | 5 |
菅野 智之 | 34 | 3.36 | 14 14 | 8 | 4 | 8 |
赤星 優志 | 24 | 3.39 | 12 12 | 7 | 5 | 5 |
松井 颯 | 23 | 3.26 | 8 3 | 0 | 1 | 1 |
平内 龍太 | 25 | 3.95 | 11 1 | 0 | 0 | 1 |
助っ人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | QS | 勝 | 負 |
ビーディ | 30 | 3.99 | 30 6 | 1 | 0 | 6 |
左腕投手
■ 来シーズンに期待 ■
横川 凱選手が4月5月に8試合に登板し、防御率2.40(3勝2敗)と飛躍の年になるかと期待されたが、6月以降勝ち星を重ねることができなかった。今シーズン通算20試合に登板し、防御率3.95(4勝8敗)。
井上 温大選手は、4試合に登板し、防御率10.95(0勝1敗)と4試合すべて5回まで投げ切れず1軍の壁にぶち当たってしまっている。だが、ファームでは、11試合に登板し、防御率0.75(7勝0敗)と無双状態。
■ 来シーズンは挽回を ■
21年に11勝をあげた髙橋 優貴投手が、6試合(先発3)に登板し、防御率5.14(0勝1敗)。昨季9月に手術した左肘の影響もいあるが入団後初めて勝星をつけることができなかった。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | QS | 勝 | 負 |
横川 凱 | 23 | 3.95 | 20 13 | 6 | 4 | 8 |
井上 温大 | 22 | 10.95 | 4 4 | 0 | 0 | 1 |
髙橋 優貴 | 27 | 5.14 | 6 3 | 0 | 0 | 1 |
今村 信貴 | 30 | 3.81 | 24 1 | 0 | 0 | 1 |
助っ人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | QS | 勝 | 負 |
グリフィン | 28 | 2.75 | 20 20 | 13 | 6 | 5 |
メンデス | 29 | 2.07 | 16 16 | 9 | 5 | 5 |
中継ぎ投手
中継ぎ陣は、セリーグ最下位の防御率3.91となってしまったが、選手だけの問題ではなく起用法にも問題はあったと思う。
右腕投手
■ 期待以上の活躍 ■
新人(2022年5位)の船迫 大雅選手は36試合に登板し防御率2.70。特に8月~9月は26試合に登板し防御率1.66と安定感があった。
■ 期待通りの活躍 ■
菊地 大稀投手がチームで2番目に多い50試合に登板。防御率3.40だったが、シーズンを通してリリーフの一角だった。奪三振率は10.38(47回2/3 奪三振55)と来季飛躍できるか。
■ 来シーズンに期待 ■
新人(2022年3位)の田中 千晴選手は36試合に登板し防御率5.51。奪三振率は11.30(32回2/3 奪三振41)と来季飛躍できるか。
■ ファームの星 ■
7月にロッテからトレードで加入した小沼 健太投手は1軍での登板はないものの、ファームで34試合に登板し防御率2.95。来季は1軍に昇格できるか!?
■ 来シーズンは挽回を ■
5月にオリックスからトレードで加入した鈴木 康平投手は33試合に登板し防御率6.59。波があり、1イニングでの大量失点が多かった。
昨季新人王の大勢投手はWBCの影響もあり、6月以降コンディション不良で2軍降格。9月に復帰するものの、3試合に登板し防御率22.50。来季は輝きを取り戻せるか!?平内 龍太投手(25歳)も11試合に登板し防御率3.95。来季が正念場か?
ファームでは、43試合に登板し防御率1.87の堀岡 隼人投手(25歳)だが、1軍では3試合に登板し防御率13.50。今年も1軍の壁を破ることができなかった。鍬原 拓也投手(28歳)も同様にファームでは、27試合に登板し防御率1.48だが、1軍では5試合に登板し防御率9.00。
※堀岡投手は戦力外となりました。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | HP | セーブ |
菊地 大稀 | 24 | 3.40 | 50 0 | 15 | 1 |
船迫 大雅 | 27 | 2.70 | 36 0 | 11 | 0 |
鈴木 康平 | 29 | 6.59 | 33 0 | 14 | 0 |
田中 千晴 | 23 | 5.51 | 30 0 | 5 | 0 |
大勢 | 24 | 4.50 | 27 0 | 4 | 14 |
左腕投手
■ 期待以上の活躍 ■
中川 皓太投手は、コンディション不良もあり1軍での登板は5月になったが、44試合に登板し防御率2.08。大勢投手が2軍降格後は抑えとして14セーブを挙げた。疲労が来季に影響しないかが不安である。
■ 期待通りの活躍 ■
高梨 雄平投手がチームトップの55試合に登板し防御率4.19だった。今年も鉄腕ぶりを発揮してくれたが、9月10月が15試合に登板し防御率7.71だった。中川投手と同様に疲労が来季に影響しないかが不安である。
■ 来シーズンは挽回を ■
32試合に登板した大江 竜聖投手だが、防御率4.09。7月に2軍に降格し昇格することなくシーズン終了となった。25歳と年齢的に若くもうひと成長してほしい。
プロ通算12年の今村 信貴選手。24試合に登板し防御率3.81だった。8月9月は、18試合に登板し防御率0.96だったが、年間を通して活躍してほしかった。
4月時点では1軍戦力になりそうだった代木 大和選手。5月に2軍に降格しファームでも5試合に登板し、防御率4.09。8月に左肘のクリーニング手術を受けた。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | HP | セーブ |
高梨 雄平 | 31 | 4.19 | 55 0 | 25 | 0 |
中川 皓太 | 30 | 2.08 | 44 0 | 18 | 14 |
大江 竜聖 | 25 | 4.09 | 32 0 | 10 | 0 |
今村 信貴 | 30 | 3.81 | 24 1 | 2 | 0 |
代木 大和 | 20 | 5.40 | 13 0 | 0 | 0 |
助っ人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 防御率 | 試合 先発 | HP | セーブ |
バルドナード | 31 | 1.69 | 21 0 | 9 | 0 |
野手
個人としては岡本選手が本塁打王を獲得し、チームも打率も本塁打もリーグ1だった。しかし、チーム全体としてチャンスにに弱かった。
捕手
■ 期待通りの活躍 ■
大城 卓三選手は、キャリアハイの打率.281。本塁打16、犠打21と打線では、状況に合わせたバッティングができた。盗塁阻止もリーグ2位の.373。年々捕手としての成長を感じられるが、来シーズンはどれだけリードで信頼を得られるか!
■ 来シーズンに期待 ■
大城選手と同期入団の岸田 行倫選手。キャリアハイの46試合に出場。ムードメーカーだけではなく試合でも存在感を出したい。
■ ファームの星 ■
若手の期待としては5年目の山瀬 慎之助選手。昨年に続き今シーズンも1軍を経験出来た。
■ 来シーズンは挽回を ■
小林 誠司選手は途中出場の21試合にとどまった。守備型の捕手としても存在感がなかった。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 打数 | 打率 | 本塁 | 盗塁 |
大城 卓三 | 31 | 490 | .281 | 16 | 0 |
岸田 行倫 | 27 | 68 | .250 | 2 | 0 |
小林 誠司 | 34 | 8 | .125 | 0 | 0 |
山瀬 慎之助 | 22 | 7 | .143 | 0 | 0 |
内野手
■ 期待以上の活躍 ■
秋広 優人選手は規定打席にわずかに届かなかったものの打率.273を記録。後半に失速したものの飛躍の年となった。
新人(2022年4位)の門脇 誠選手が坂本選手から遊撃手を奪取!二三塁も守ったがどのポジションも堅守が光った。打撃も7月以降は打率.310(210打数65安打)。
■ 期待通りの活躍 ■
岡本 和真選手が今シーズンの本塁打王。打点もリーグ2位だった。だが、得点圏打率が.233とチャンスの場面でもう少し打てたら!
■ 来シーズンに期待 ■
中山 礼都選手が打率.239だったが、昨シーズより出場数を増やすことができた。来シーズンは打撃で信頼を得られるか!?
■ 来シーズンは挽回を ■
求めるレベルが高いが、吉川 尚輝選手にはもう少しチームを引っ張ってもらいたい。故障が多かった坂本 勇人選手には、来シーズン三塁手で活躍を期待。北村 拓己選手(28歳)は打撃で結果を。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 打数 | 打率 得圏 | 本塁 | 盗塁 |
岡本 和真 | 27 | 503 | .278 .233 | 41 | 0 |
吉川 尚輝 | 29 | 430 | .256 .286 | 7 | 4 |
秋広 優人 | 21 | 406 | .273 .265 | 10 | 0 |
坂本 勇人 | 35 | 403 | .288 .258 | 22 | 2 |
門脇 誠 | 23 | 316 | .263 .259 | 3 | 11 |
中田 翔 | 34 | 263 | .255 .210 | 15 | 0 |
中山 礼都 | 21 | 138 | .239 .167 | 0 | 5 |
外野手
■ 来シーズンに期待 ■
オコエ 瑠偉選手はオープン戦を含めたスタートダッシュは良かった。2軍降格後、ファームでも不調が続いたがファームでは打率.306(170打数52安打)。攻守ともに状況に合わせたプレーを考えてほしい。
新人(2022年4位)の萩尾 匡也選手は、打率.063(16打数1安打)。岡田 悠希選手(24歳)は、打率.167(48打数8安打)。両名共に淡白的な印象。ベテラン勢を追い抜く気迫を見せてほしい。
■ ファームの星 ■
新人(2022年4位)の浅野 翔吾選手(19歳)が、高卒ルーキーながら1軍にも出場。打率.250(40打数10安打)。来季も新人王の資格が残っているので、来季新人王を目指してほしい。
■ 来シーズンは挽回を ■
丸 佳浩選手、梶谷 隆幸選手、長野 久義選手のベテラン勢に頼らざる負えない状況であったが、もう少し率を残してほしかった。
重信 慎之介選手の期待は足のみになりかけている。松原 聖弥選手(29歳)は2軍でも存在感が薄くなっている。
日本人投手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 打数 | 打率 | 本塁 | 盗塁 |
丸 佳浩 | 34 | 385 | .244 .276 | 18 | 4 |
梶谷 隆幸 | 35 | 265 | .275 .283 | 2 | 2 |
長野 久義 | 39 | 158 | .259 .235 | 6 | 1 |
オコエ 瑠偉 | 26 | 119 | .235 .182 | 2 | 1 |
重信 慎之介 | 30 | 51 | .157 .182 | 0 | 10 |
助っ人外野手の2023年1軍成績
選手名 | 歳 | 打数 | 打率 | 本塁 | 盗塁 |
ブリンソン | 29 | 282 | .248 .288 | 11 | 1 |
ウォーカー | 32 | 118 | .263 .333 | 6 | 1 |
フェニックスリーグ参加選手
投手
右腕投手
年齢 | 1軍 | 2軍 | |
田中 千晴 | 23 | 5.51 | 4.56 |
直江 大輔 | 23 | 3.86 | 3.84 |
堀田 賢慎 | 22 | 8.10 | 6.30 |
小沼 健太 | 25 | – | 2.95 |
笠島 尚樹 | 21 | 育成 | 3.86 |
川嵜 陽仁 | 20 | 育成 | 9.72 |
木下 幹也 | 21 | 育成 | 6.75 |
田村 朋輝 | 19 | 育成 | 6.00 |
ルシアーノ | 24 | 育成 | – |
伊藤 優輔 | 27 | 育成 | 9.00 |
ラモス | 26 | 育成 | – |
左腕投手
選手名 | 年齢 | 1軍 | 2軍 |
井上 温大 | 22 | 10.95 | 0.75 |
吉村 優聖歩 | 19 | 育成 | – |
森本 哲星 | 19 | 育成 | – |
野手
捕手
選手名 | 年齢 | 1軍 | 2軍 |
山瀬 慎之助 | 22 | .143 | .268 |
喜多 隆介 | 25 | – | .239 |
亀田 啓太 | 24 | 育成 | .243 |
内野手
選手名 | 年齢 | 1軍 | 2軍 |
湯浅 大 | 24 | – | .217 |
中山 礼都 | 21 | .239 | .222 |
菊田 拡和 | 22 | .000 | .257 |
増田 陸 | 23 | – | .229 |
中田 歩夢 | 19 | 育成 | .333 |
岡本 大翔 | 21 | 育成 | .196 |
外野手
選手名 | 年齢 | 1軍 | 2軍 |
萩尾 匡也 | 23 | .063 | .283 |
岡田 悠希 | 24 | .167 | .281 |
浅野 翔吾 | 19 | .250 | .262 |
鈴木 大和 | 24 | 育成 | .160 |
笹原 操希 | 20 | 育成 | .226 |
2023年ドラフト戦略
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