高校野球

21世紀枠は必要か!?21世紀枠には賛成だが・・・2024年版

21世紀枠について
21世紀枠出場校はここだ!第97回選抜(2025年)予想2024年12月13日(金)に各地区の21世紀枠推薦校が発表されます。まずは、各地区の推薦校を予想していきます。...

本日のテーマ:21世紀枠

初戦敗退が恒常化していないか?

直近10年間で何勝している?

直近10年間(2015年~2024年)に27校が21世紀枠で出場している。そのうち初戦を突破したのが3校のみだ。

直近での勝利は、第93回大会(2021年)の具志川商(沖縄)で、6-2で八戸西(青森)に勝利をしている。だがこの試合は21世紀枠同士の対戦。さらに第88回大会(2016年)の釜石(岩手)も2-1で小豆島(香川)に勝利しているが、この試合も21世紀枠同士の対戦だった。

一般選考枠での出場校に勝利したのはいつ?

一般選考枠での出場校に勝利したのは、第87回大会(2015年)の松山東(愛媛)が二松学舎大附に5-4で勝利した10年前まで遡る必要がある。

10年間で27試合あり初戦突破は3校と勝率は11.1%。そして3校共に次の試合で敗退しているため、30試合中3勝と勝率は10.0%となる。

昔はもう少し勝ててた印象が・・・

21世紀枠は2001年から設けられた出場枠だが、2001年~2014年の直近10年以前では初戦は11勝25敗(勝率は30.6%)。通算でも15勝36敗(勝率は29.4%)と直近10年と比較し3倍近くの勝率があった。

21世紀枠出場校の勝率
01年~14年15年~24年
初戦11勝25敗
30.6%
3勝24敗
11.1%
通算15勝36敗
29.4%
3勝24敗
10.0%
詳細はコチラ

初戦突破した14校に共通点はあるか?

初戦突破した高校を見ていくと各都道府県の秋季大会で優勝校が4校、準優勝校が7校と14校中11校が府県では決勝まで勝ち進むも、各地区大会では上位に進めず一般選考枠から漏れた高校だ。残りの3校は山口県ベスト4と北海道のベスト4、ベスト8となった。

2勝以上できたのは、第81回大会(2009年)の利府(宮城)と第73回大会(2001年)の宜野座(沖縄)の2校のみになるが、2校共に秋季県大会では優勝し、選抜ではベスト4まで勝ち上がる大躍進だった。

21世紀枠の選考基準に「秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上)が対象。」とあるが、初戦突破をしている高校を見ると、「ベスト4以上」とレベルを上げても良いと思う。

初戦突破した21世紀枠出場校
大会
年度
高校名
秋季大会の成績
勝利試合
1第93回
2021年
具志川商
県:準優勝
6‐2 八戸西
2第88回
2016年
釜石
県:準優勝
2-1 小豆島
3第87回
2015年
松山東
県:準優勝
5-4 二松学舎大付
4第85回
2013年
遠軽
道:ベスト4
3-0いわき海星
5第83回
2011年
城南
県:優勝
8-5 報徳学園
6第82回
2010年
向陽
県:準優勝
2-1 開星
7第81回
2009年
利府
県:優勝
5-4 早実
2-1 習志野
10-4 掛川西
8第80回
2008年
安房
県:準優勝
2-0 城北
9第80回
2008年
成章
県:準優勝
3-2 駒大岩見沢
10第80回
2008年
華陵
県:ベスト4
1-0 慶応
11第79回
2007年
都城泉ヶ丘
県:優勝
2-0 桐生第一
12第77回
2005年
一迫商業
県:準優勝
5-2 修徳
13第74回
2002年
鵡川
道:ベスト4
12-8 三木
14第73回
2001年
宜野座
県:優勝
○ 4- 2 浪速
○ 4- 3 桐光学園
○ 7- 2 岐阜第一
詳細はコチラ

最近は出場校の傾向が変わった?

昨年も和歌山で準優勝している田辺が出場している。しかし、01年~14年ではベスト4以下の成績だった出場校が4割以下だったが、直近10年(15年以降)を見ると5割以上になっている。

21世紀枠の選考基準に「少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境の克服。」とあるが、震災以降はこの基準が多く、結果ベスト4以下の成績での選出が多くなってきているのではないだろうか。

21枠での出場校の秋季の成績
01年~14年15年~24年
優勝9
25.0%
3
11.1%
準優勝14
38.9%
10
37.0%
4強8
22.2%
9
33.3%
8強以下5
13.9%
5
18.5%
合計36
100%
27
100%

出場校の地域の偏りが激しくないか!

未だに埼玉、神奈川、大阪からの選出はない!

出場回数が多いのは、5校(中止1校)選出されている北海道、つづいて4校の和歌山、徳島、そして4校(中止1校)選出されている福島、島根となる。

だが一方、群馬、埼玉、神奈川、三重、長野、京都、大阪、奈良、岡山、広島、鳥取、福岡、長崎の13府県から選出されていない。

埼玉、神奈川、大阪、福岡は、夏の記念大会では2地区に分けられる加盟校が多い都道府県となり、群馬、埼玉、神奈川、京都、大阪、奈良、広島、長崎からは2001年以降に選抜優勝校がいる。

地域で見ても東北6県で14校(中止1校)、四国4県で10校だが、関東8都県で5校と偏りが激しいと思う。

21枠での出場校の地区
都道府県数出場校
北海道15校
(中止1校)
東北614校
(中止1校)
関東85校
東海44校
北信越54校
近畿69校
中国55校
(中止1校)
四国410校
九州88校

21世紀枠の選考基準に「強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない」とあるが、例えば1927年の第4回大会以来98年連続で選抜に出場している大阪を見ると、直近10年だけでも大阪桐蔭が9回も出場し、選抜で3回も優勝をしている。明らかに大阪桐蔭がいるために大阪の高校は甲子園出場機会が減っていると思う。更に履正社もいるし・・・。

埼玉も浦和学院花咲徳栄など、神奈川でも横浜東海大相模など・・・。選出されていない都道府県を見ると全国的に知名度がある強豪校が多い。

これでは野球に力を入れている私立校ですら、甲子園に出場が難しい。

歴代21世紀枠63出場校中、私立校は1校

これまで私立校で出場したのは第85回大会(2013年)の土佐(高知)の1校のみである。

ここまで私立校が出れていないのは、私立というだけで選考基準がマイナスで始まっている。

21世紀枠の選考基準に「少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境の克服」がキーワードになってしまうと、どうしても公立校が優位になってしまう。

当ブログは、21世紀枠に賛成だが・・・・

21世紀枠出場校に期待するのは、強豪校へのジャイアントキリングだ。

だが、21世紀枠校と対戦した高校が上位(4強以上)に勝ち進む確率が高い印象がある。21世紀枠校のくじ運が悪いとみるか・・・。強豪校の大会でのウォーミングアップになってしまっていないか?

21世紀ができて25年となるが、大きく見直しても良いのではないだろうか。

ベスト4以上に勝ち進んだ21世紀枠勝利校
上位進出校21世紀枠校
第96回
2024年
星稜
ベスト4
4-2田辺
第95回
2023年
山梨学院
優勝
4-1氷見
第94回
2022年
浦和学院
ベスト4
4-0大分舞鶴
第93回
2021年
明豊
準優勝
10-9東播磨
第91回
2019年
東邦
優勝
3-1富岡西
第90回
2018年
大阪桐蔭
優勝
14-2伊万里
第89回
2017年
報徳学園
ベスト4
21-0多治見
第87回
2015年
東海大四
準優勝
3-2松山東
第86回
2014年
龍谷大平安
優勝
16-2大島
第86回
2014年
履正社
準優勝
1-0小山台
第85回
2013年
浦和学院
優勝
4-0土佐
第82回
2010年
日大三
準優勝
14-4

3-1
山形中央

向陽
第79回
2007年
大垣日大
準優勝
4-1都城泉ヶ丘
第74回
2002年
福井商
ベスト4
5-3松江北

各都府県の21世紀枠推薦校も揃い始めている。改めて2025年21世紀枠出場校の予想をしていきます。

完読!ありがとうございます!

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